Tenrikyo Europe Centre

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2015年1月大祭神殿講話

ヨーロッパ出張所長 長谷川善久

みなさん。こんにちは。新年あけましておめでとうございます。只今は、1月の大祭を無事、奉仕者、参拝者ともども心一つに陽気につとめ終えさせて頂ました。ありがとうございました。只今より少し時間を頂きまして、神殿講話をお聞き頂きたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

はじめに、出張所役員先生方におかれましては、様々な御用にご多忙の中、昨年中、ヨーロッパ出張所の御用の上に真実のひのきしんを尽くしてくださり、誠にありがとうございました。また、その他の信者の皆様方、お子様方につきましても、それぞれの所属する布教所でのひのきしんに加え、出張所にもお心寄せを頂きありがとうございました。どうぞ今年も引続きヨーロッパ出張所への変わらぬご支援をよろしくお願い致します。

さて、ただいま一月の大祭をつとめさせて頂きました。今日の大祭をつとめるにあたって私たちの気持ちの上で大切な点は、教祖のひながたの最後をもう一度思い起こすことと、その限りない親心に対して捧げる感謝の気持ちを新たにさせて頂くことです。西暦1887年1月26日、教祖は、世界たすけを進める上から、姿を隠し、広くおさづけの理をお渡しくださるようになりました。

お姿を拝することはできませんが、日本のみならず世界中どこにでもお出掛け下され、私たちようぼくを導き、陽気ぐらし社会実現のための道具としてお使い下さるようになったのです。25年の定命を縮めてまでも人間をたすけてやりたいと思って下さった教祖に感謝の念を持つことは、その親心にお応えできているかを自問することに繋がるとも思います。

教祖の親心とは、一言で言うとたすけ一条の心であり、教祖のひながたはたすけ一条のひながたです。立教に始まり、教祖のひながた、教祖年祭の元一日、そして存命の理のお導きに一貫しているのが、一列子供をたすけたいとの親心なのです。

現在、教祖130年祭に向けた「三年千日」活動において、おたすけが促されておりますが、私たちの信仰実践の基本は、この親神様、教祖のたすけ一条の親心を身近な人達、そして世界へ向けて具体化させることであります。その方策としておつとめひのきしん、にをいがけ、またおぢば帰りや伏せ込みといった信仰実践が我々信者によって行われているのです。

ですから、これら信仰実践がおたすけにつながっているかを認識する必要があります。自らがおたすけの思いを持って実践しているか、いないかで、結果は全く別なものとなり得るのです。

はたして私たちは、日頃からの身に余るご守護に感謝しているでしょうか。その感謝を表し、心のを払う朝夕のおつとめを真剣につとめているでしょうか。

先程挙げた方策のなかで、おつとめは、身上事情の救いはさることながら、たすけ一条の根本でもありますから、よろづたすけと陽気ぐらしへの世の立替えを願ってつとめるものだと思います。

にをいがけは、真実のをやを知らない人達にをやの声を伝えて、真にたすかる道へ導く行いです。

またひのきしんとは、本席飯降伊蔵様がお示し下さったように、たすけて頂いた喜び、感謝の念に発するものです。また加えて日々結構にご守護頂いていることへの報恩の行いです。

ぢばがえりも身上、事情の苦しみ、悩みを抱えた人がたすけを求めて教祖のもとを訪ねたのが始まりです。存命の教祖のもと、おぢばで真実の種を蒔かせていただけば、それはやがて一粒万倍となって火にも焼けない、誰にも盗まれることのない一生涯、一家一族の宝の実となって、親神様がお返しくださると思います。

今の三年千日の旬において、おたすけの御用をつとめるということは、これら原点に立返り、とにかく固い決意をもって実践するという意味であります。

三年千日活動が始まって以来、ヨーロッパ出張所では朝、夕のおつとめの後、みなさんからご依頼頂いた方々の身上お願い勤めを毎日勤めております。

また出張所員全員が揃う朝勤めでは、座りづとめ、おてふりまなび、おふでさき拝読の後、月曜から金曜までは、日替りで「誠真実」「十全の御守護」「かしものかりもの」「八つの」「元の理」についてのテキストを拝読し、土曜日は教祖伝逸話偏を拝読させていただいております。更にその後には、所員の一人による3分程度のおたすけに関する話が続き、最後におさづけのお取り次ぎを行っています。おさづけのお取り次ぎの後に、お願い勤めを行いますので、朝のおつとめに掛ける時間は大体1時間程度となっています。

この冬など皆さんが来所下さるような時には神殿も暖房をいれておりますが、普段は経費削減から暖房も殆ど入れておりません。ご本部の神殿のように、寒くても澄んだ空気のなかで全員が一日の始まりにおたすけを意識できるようなプログラムでつとめています。実際、これだけの長い時間になりますと、日によっては、朝食の時間が取れない者も出てきますが、そんなときでも朝食は神様にお供えして、朝勤め、お願い勤めをしっかりと勤めさせて頂こうと決めさせて頂きました。

1時間のおつとめと言えば長いと思われる方もあるかもしれませんが、今日のおつとめは、昨日のおつとめとも違いますし、明日のおつとめとも違います。

一生の中で一度きりのおつとめです。その事を思えば自然と真剣にならざるを得ません。終始、心が揺らぐことも無く、真っ直ぐ神様に向かってつとめることのできたおつとめほど、日常の雑多な心配事が消え去り母の懐に抱かれたような温さが心に広がることを感じます。そして、そのような感覚を体験させてくれるおつとめとは、誰か他の人のたすかりを真剣に願うなかでつとめた時であることは、みなさんも経験があるのではないでしょうか。

ヨーロッパ出張所では、教祖130年祭へ向けての認識をヨーロッパの全教友に高めてもらい、この旬にしっかりと成人し、ご守護をいただいてもらえるよう「活動基本方針」と活動方針を定めたことをご存じかと思います。

毎年この場でお伝えしているような気もいたしますし、くどいようですが、今年も、この場をお借りして皆様のお耳に入れておきたいと思います。

活動方針は、仕切っての成人-ひとだすけの実行-です。

残りの一年、悔いの残らぬように、周囲に心を配り、悩む人に積極的に声を掛けましょう。その上で、病気の方であれば、おさづけを取り次ぎ、事情であれば、その治まりを真剣に親神にお願いをしてください。

また4つの成人目標があります。

1番目は、おつとめをつとめよう-おてふり、鳴り物の練習-です。

おつとめは、教祖が直々に教えてくださった信仰生活の根本です。それぞれ到達目標を定め地道な練習をお願い致します。

2番目は、身近なひとだすけを実行しよう-小さな事でもすぐに声をかける-です。

些細な、必要ないだろうなと思うような事でも、どこに親神様の思し召しが隠れているかわかりません。小さなことは勿論、逆に大きな事でも勇気と真実をもって取り組んでみましょう。

3番目は、おさづけを取り次ごう-十全の守護、八つのを伝える—です。

小さな病気であっても、積極的におさづけを取り次がせて頂きましょう。特に小さい子供さんのおられる家庭では、どんな些細なことであっても必ず子供さんに何かあった場合にはおさづけを取次いでください。私自身、子供の頃の経験から考えて、親が子供に取次ぐおさづけこそが、親神様と子供が一対一に向き合う強烈なインパクトをもった懸橋であり、確固な信仰を培う土台となるものだと思います。

4番目は、子供に信仰の喜びを伝えよう-家庭内で信仰の話を増やす-です。

おさづけの取次ぎに加えて、家族同士だと、なかなか話しにくい部分もあるかと思いますが、意識して家庭内で、お道の話題、教えについての話を子供達にするように心掛けてください。1日に1回は必ず子供に「教祖はね、」から始まる言葉をかけると決めて下さっても良いと思います。

是非、皆さんには、難しいと思っても、この中の一つだけでも2016年の1月26日まで実行することを神様とお約束して頂きたいと思います。

またおさづけのお取り次ぎはヨーロッパ全体で1万3000回のお取り次ぎ、おぢばへの帰参者は350名を2016年の終わりまでに達成しようということになっています。おさづけを取り次がれた方、おぢばがえりをなされた方は忘れずに出張所までメールでも電話でも結構ですので、必ずご連絡ください。

2016年1月26日まであと一年となりました。漠然としていたものが、現実味を帯びてきた人もいることでしょう。先日、ご本部より、教祖130年祭は、2016年1月26日のみ勤められると聞かされました。過去には、その年の一年間を年祭の年としておぢばを賑やかにしようという本部からの声を頂いたこともありましたが、2016年の130年祭は、2016年1月26日に焦点を合わせて、この日をゴールとして、2013年1月26日から始まった「三年千日」の期間を全力でつとめて欲しいという意味を明確にされたのだと私は解釈しております。つまりもし2016年4月におぢばがえりをなさる人があったとしても、その帰参は4月まで年祭活動を続けたと捉えるので無く、あくまでも年祭活動は1月26日で終了するということになるのだと思います。ですから、4月や8月また10月に帰参した際でも、年祭活動に関しては、1月26日までに実行できたことを親神様、教祖にご報告、お礼申し上げることになるでしょう。

1月26日と聞くと、今から既に仕事の関係や家庭の事情で帰参は絶対に無理だという方もおられると思います。勿論、それぞれの信仰に基づく帰参ですので、誰も強制できるようなことではありません。しかしながら、ここで申上げておきたいことは、真柱様は2016年出来るだけ多くの人が1月26日の年祭が勤められる日に合せて、おぢばに帰ってくることを期待しておられるということです。

先程、「おぢばがえりとは、身上、事情の苦しみ、悩みを抱えた人がたすけを求めて教祖のもとを訪ねたのが始まりです。存命の教祖のもと、おぢばで真実の種を蒔かせていただけば、それはやがて一粒万倍となって火にも焼けない、誰にも盗まれることのない一生涯、一家一族の宝の実となって、親神様がお返しくださると思います。」と申上げました。

「真実の種」とは、どのような困難が訪れた時でも、教祖に喜んで頂ける方法を何とか捜し出そうとする努力と実行が真実の種であろうかとも思います。それは、これまでの信仰生活における自分の殻を一枚破る意味にもなります。丁度、にわとりの卵が21日間で、ひなが自分自身の力で殻を割って、孵化するように、既に信仰の年限も進み、次の信仰ステップへ向かう殻を自らの力で破る力が十分に備わった方が今日参拝の皆さんの中にもおられると思います。自らの信仰の道を振返り、また親から子へ、これまで代を重ねて結構にしていただいた信仰を自分の代では子供達にどうしたいのかということも改めて思案させて頂く旬であると思います。その上で、まずは1月26日に合わせた日程のおぢばがえり予定から考えてください。勿論、そうは言ってもそれがどうしても無理な方の為に、ヨーロッパ出張所の2016年のおぢばがえり特別企画のオプションとして4月、7月、8月、10月にも特別行事を予定しています。1月の帰参が無理だからといって2016年のおぢばがえりを簡単に諦めるようなことだけはないようにお願い致します。もし1月でなければ、他の月でも結構ですから、是非、1年後の2016年のおぢばがえりを皆さん全員が実現していただくことを願っています。

ご静聴ありがとうございました。

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