Tenrikyo Europe Centre

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2006年8月月次祭神殿講話

旭志ロンドン布教所長 竹内伸幸

三日前まで、おぢば帰りをして、昨日、パリに十名で参りました。おぢばではフォーラムがあり、永尾所長がお話をされました。又、雪本先生や私もお話し致しました。その後、インターナショナルひのきしん対が結成され、おぢばに真実の種が布施込まれました。松井所長もその隊のメンバーでした。私の3名の息子も参加できて大変喜んでおります。その後、子供おぢば帰りが開催され、大勢の子供達が魂に教祖の暖かい親心を感じ取って一生忘れることのない経験をしてくれたと思います。この中にも子供おぢば帰りに参加した子供、又、昔子供の時に参加した方がいると思います。子供おぢば帰りに参加された方は、手を挙げてください。子供おぢばがえり参加の為に、諸条件を満たす必要がありますので、来年又は、さ来年の夏、7月26日から役10日開催されますので、その10日間のうち、何日間か参加できるように費用を積み立てる計画などを提案致します。詳細は、教師(ミニスター)に質問してください。

この様にして教祖はおぢばに帰ることを教えてくださいました。私達英国や仏国に住んでいる方にとって、おぢばに帰ることは時間的にも、経済的にも大きな仕事(困難な事)です。おぢば帰りに意義を理解すると、この大きな仕事の計画を立てて実現したいと情熱がでてきます。情熱を持っておぢば帰りを実行しますと、更に情熱が湧いてきます。人生を長い目で見ますと、この大きな仕事が人生を情熱に満ちた素晴らしいものに高めて(良くする、改善する)くれます。

おぢば帰りの意義の一つは、ご存命の教祖が、私たち一人一人の実の親として私達の帰りを、首を長くして待って下さっている事。その親心にお応えする事です。その事によって、私達は親に喜んで頂く事ができます。親に喜んで頂くだけで素晴らしい事です。それを更に掘り下げて見ますと、その結果として親心を更に頂いて、皆さまに人生が明るく勇んだもへと高められてゆきます。

成人するということ、人間として精神的にも肉体的にも成長することが、親に喜んで頂くことによって可能になることを天理教は教えています。この心の成人によって、皆様自身、そして、親子、家庭、社会、やがては世界全体の本当の平和が構築されてゆくのです。

おぢば帰りがそれほど、重要な意義を持っているとお話ししましたので、具体的に例を、皆さまと共有させて頂きます。

私の布教所の用木にマリアさんという方がいます。マリアさんがおぢばに帰った時、大変感動して二度目のおぢば帰りで別席という、生きながら生まれ変わり、自分が喜びを得て、幸せと思う段階から、人様に喜んで頂いて幸福を感じる段階へと発展できる講義を9回受けて、病人をたすける事の出来るおさづけというものを拝戴されました。先程述べました天理教が教えている心の成人をされた分けです。

三度目のおぢば帰り中、おぢばの神殿にある、世界一大きな木造の回廊を歩いていますと、英語を話さない日本人の方が回廊を布(雑巾)でふいて、ひのきしんをされていました。その日本人の方が、マリアさんと私に「お帰りなさい」と言われました。

マリアさんは、1回目のおぢば帰りでも、2回目のおぢば帰りでも、見ず知らずの天理にいる方がマリアさんに同じあいさつをされていたことを思い出されました。マリアさんは日本語が分からないので、その意味が分からなかったのです。マリアさんは私に「今ひのきしんをしている日本人が私に話しかけたあの言葉『おかえりなさい』とはどういう意味ですか?」と尋ねられましたので、私は「『お帰りなさい』は英語では『Welcome !』の意味ですよ」と説明しました。

すると、マリアさんは、その意味を初めて理解して、これまでのことを想い出して、嬉しく、感動して喜びの涙を流して、おぢばの素晴らしさを再確認されました。

その事があってから、約3年後、マリアさんはスペインの太陽の海岸(CostadelSol)マラガ(Malaga)に移住されました。私と家内は3月に一度講社祭に出かけています。マリアさんは住んでいるマンションでも、食事をしにいくレストランでも、会う人に自分のおぢば帰りの体験と天理教者が陽気ぐらしを教え、実践していることを説明し、にほいがけをされます。

同じマンションに住んでいる81才のエバさんが、尿道感染から、腎臓感染を起こして、危篤状態に成り、病院の集中治療室で、医師からもはや時間の問題と宣告されました。2年前の4月の事です。エバさんはスウェーデン人で、家族の方が急遽呼ばれました。エバさんの娘さんは元看護婦さんでしたので、事の重大性がよく分かっていました。その時、マリアさんはおぢばで体得した「親心」をエバさんに与えて、どうしてでもたすかってもらいたいと思ったそうです。

娘さんと医師の許可を得て、病室でおさづけを三日間取り次がれました。ロンドンの私の預かる布教所、そして、日本にある私の上級教会で、十二下りのお願いづとめが3日間つとめられました。

翌日、つまり4日目、マリアさんが病院へ行き、集中治療室へ行くとエバさんは既にそこには居ませんでした!

皆様はエバさんが何処へに言ったと思いますか?安置室でしょうか、一般病室でしょうか?

2ヶ月前の6月にマリアさん宅の講社祭へ行き、おつとめをつとめました。エバさんも元気に参拝されていました。エバさんはすっかり御守護を頂かれて、先月83才の誕生日をお祝いされました。時間の関係で、私のお話はこれで終わります。

親神様の教えを学び、教祖の雛型を手本に毎日教えを実行する事により、私達の住むこの世界は段々と陽気づくめの世界にたてかわってゆきます。この毎日の積み重ねと同時に、明日からの2週間のセミナーを受講する事や、長い目で見ておぢば帰りの計画を立てて、更なる心の成人をする事で、世界の大きな問題も解決出来るように、親の心、御守護を多くの人々と分かち合いたいと思います。

御静聴ありがとうございました。

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