Tenrikyo Europe Centre

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2016年12月月次祭神殿講話

竹内伸幸(旭志ロンドン布教所長)

世界は、過去20年、グローバル化の中で、個人の利益を最大限に追求してきたように見えます。70億の世界人口の内30億人がコンピューターに関わっていると言われ、IOT技術(もののインターネット)の発達もその一環です。世界の情勢を眺めてみますと、英国では2016年6月23日の国民投票によりEU離脱を決定し、来年から1万人以上の役人の手を借りてその準備をするようです。米国では11月8日、トランプ氏が新大統領に選ばれました。2017年にはフランス、オランダなどもこれらの動きに影響を受ける可能性があります。今世界は個人の無制限な利益追求に対して、それをどう制御するかという二極の調整が必要になっているのではないかと思います。

私は7歳の時、教祖80年祭に帰参しました。年祭のお歌が美しく印象に残っています。今年、それから数えて6回目の教祖130年祭に帰参しました。教祖の年祭は、教祖が現身を隠されたことに端を発し、その意義は、親神の子供である人間が陽気ぐらしを実行し、教祖のご期待にお応えすることにあります。元の地場おつとめを勤めることにより世界中の人間の心が澄みわたり世界が陽気ぐらしへと向かいます。

教祖おふでさきの中でこの世の「もと」をお教えになり、人間は心のほこりを払えば病に悩まされることなく、115歳を寿命とすると教えられました。

このようハにぎハしくらしいるけれど
もとをしりたるものはないので

このもとをくハしくしりた事ならバ
やまいのをこる事はないのに

なにもかもしらずにくらすこの子供
神のめへにはいじらき事

なににてもやまいとゆうてさらになし
心ちがいのみちがあるから

このみちハをしいほしいとかわいいと
よくとこうまんこれがほこり

このよふのにんけんハみな神のこや
神のゆう事しかとききわけ

ほこりさいすきやかはろた事ならば
あとハめずらしたすけするぞや

しんじつのこころしだいのこのたすけ
やまずしなずによわりなきよふ

このたすけ百十五才ぢょうみょうと
さだめつけたい神のいちじょ

おふでさきに、

月日には人間はじめかけたのは
ようきゆさんがみたいゆえから

とありますように、親神様は人間が現在まで成人するのに「9億9万9千9百九十9年」の長い年月をかけ、辛抱強くお育てくださり、人間の問題解決に必要なありとあらゆる守護をお与えくだされました。

ところが、人間はこの真理を知らず、極楽は死後に存在するものと思い誤り、この命の尊さを誤認し、間違った生き方を実行しています。そのため、死は生の一部であることを説明することが困難に成っているように思います。

親神様のご心配は以下のお筆先にお知らせ頂いています。

世界にはこの真実を知らんから
皆どこまでもいずむばかりで14-26

私の布教所の近所に、お子さんを出産した方がいます。彼女は2014年11月30日に最初の娘さんを出産しましたが、その時以来意識を失っています。娘さんは2歳になりましたが、お母さんが誰かわからない状態が続いています。私と家内は毎週病院や介護施設を訪問し、過去2年間おさづけを取り次いできました。このような大変困難な事情を抱えている方がたのために、私達は布教所の近辺でひのきしんに励み、神名流しを通して教祖のメッセージを取り次いでいます。

1953年にDNAがケンブリッジ大学で発見されました。この発見は教祖の啓示から115年後のことです。この発見のおかげで、世界中の人々が兄弟姉妹であることを改めて知ることになりました。DNAに基づいて私達の命は平均毎秒5千万個の細胞分裂をしていますが、私達はその事実を知らずに生活しています。ニュートンが万有引力を1666年に発見して後数百年間、人間はそれを自覚せずに生きて来たのと同じです。DNAの働きに対する感謝は、生かされて生きる天理への感謝に通じます。おつとめは創造者と守護者に対する感謝を表現するものです。教祖は人間を創造された親神様に感謝することを教えてくださいました。それは、命の創造に対してどう感謝するかを教えて頂いたことと同じです。この感謝を捧げる行動によって、私たちは親神様の自由自在の御守護を受け取り、問題を解決できるのです。

教祖ご在世当時、我々人間はDNAを今のように理解していませんでしたが、親神様の社になられた教祖は、沢山の例をもって魂が生まれ変わることを、納得できるよう教えて下さいました。教祖には娘さんが5人おられましたが、末女のこかん様は、おやす様からおつね様へと生まれ変わってきた魂だと教えられています。初代真柱様も亀蔵様の魂の生まれ変わりだと教えられました。教祖は、孫娘である中山たまゑ様のことをおふでさきに書き記されています。秀司先生の娘であるたまゑ様は、秀司先生と内縁の奥様との間に生まれた娘さん、お秀様の生まれ変わりです。お秀様の人生は短く、祝福される状況ではありませんでした。魂の生まれかわりは最も重要な生の遍歴だといえます。

おふでさき1号60-67および74に

このこ共二ねん三ねんしこもうと
ゆうていれども神のてばなれ

しやんせよをやがいかほどをもうても
神のてばなれこれはかなわん

このようはあくじまじりであるからに
いんねんつけることはいかんで

わがみにはもう五十やとをもえども
神のめえにはまださきがある

ことしより六十ねんはしっかりと
神のほうにはしかとうけあう

これからは心しっかりいれかへよ
あくじはろうてわかきにょうぼう

これとてもむつかしようにあるけれど
神がでたならもろてくるぞや

ぜんしょうのいんねんよせてしゅごうする
これはまつだいしかとおさまる

更に3号109に、

このものを四ねんいぜんにむかいとり
神がだきしめこれがしょうこや

4年前にむかいとられたお秀様が、今から4年後にたまえ様として生を受けることを魂の生まれ変わりの証拠として予言されているのです。

おつとめの第1節(あしきをはろうてたすけたまえ)は1866年にお教えいただきました。当時日本は国民的変革の中にありました。現代でも中東、特にシリアの混乱期を考えますと、この世が極楽であると感じにくい状況があります。しかし、教祖は、ここはこの世の極楽であるとお教えくださいました。1866年、そのような激動の時代にあって、教祖親神様の十全の守護をそこない、世界の問題の根源となる心のほこりについて、21回繰り返すつとめの手振りによって教えられました。21回という数字は、ほこりを完全に充分に払い、その上に更にもう一度払うことを意味していると考えられます。教祖は「あしき」という言葉をお使いになりましたが、この世に「悪」、あるいは「悪魔」はいないと教えられています。夜になると暗くなりますが、それは光があることの裏返しに過ぎません。ほこりに喩えられる「あしき」は払う事ができると教祖は教えられています。

さらに、教祖は心の埃を払い、澄み切った心に親神様のお働きがあると教えられました。つとめをする人間が元の神・実の神と一つになったとき救いがあるとお教えいただいております。甘露台の周囲でおつとめを勤めた時、十全の守護をお見せいただけます。修養科の一期講師として、私はその祈りの姿を直接目の当たりにしました。親神様は人間の心の中のほこりとエゴを完全に取り払うことができます。真柱様は祭文奏上のあと、速やかにその手振りを振ることになります。

おつとめの第2節(ちょとはなし)は1870年にお教えいただきました。当時教祖のご長男秀司様は49歳で、内縁の伴侶がいたものの、正式な奥様ではありませんでした。教祖が秀司さまの身上にあしのちんばをお見せになられたのも、このことに関係すると思われます。教祖はこの世の地と天をかたどり夫婦を拵えになり世界を創造したと教えられました。これがこの世で最も重大な真理であると教えられました。今世界では夫婦の在り方の多様性に注目が集まっていますが、天理としての夫婦の理合いを変える事はできません。我々は、第1節でほこりを払った上で、この第2節をつとめます。それは靴下を履いてから靴を履く順序に似ています。

第3節(たすけせきこむ)では、甘露台の姿を教えられています。甘露台は人間の創造と永遠の成長を表したものです。

第4節(よろづよ)では、この世の「もと」を明かされた理由について教えられています。

第5節(一下り目から十二下り目)は1867年、明治維新の前年に教えられています。教祖はこの非常時に「ここはこの世の極楽や、わしも早々参りたい」と教えられています。そして、12下り目の10において、「いちれつに大工の人も揃い来た」と教え、すべての必要なものが揃ったことを述べておられます。

教祖は、絶え間なく全ての人々にご守護を下さっています。その完璧なご守護は、おさづけや、地場から出す証拠守りや、日々のあらゆる恵みを通して感じることができます。おさづけは、1874年には4名にしか授けることが出来なかったことを覚えておかなければなりません。おさづけは、1887年3月25日に本席様が定まり、本席様のおさしづを通して広く万人に授けられることになりました。ご存命の教祖のお陰で私達は、おつとめを通して「もと」への感謝を感じつつ、世界が陽気ぐらしへと向かう喜びをかみしめています。

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